虐待と体罰と躾(しつけ) 何が違うのでしょうか?
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2017-06-09 朝日新聞 14面 「声」
親は「虐待」 先生は「体罰」なぜ?
東京都 中学生 13歳
なぜ、親が子供に暴力をふるうと「虐待」で、学校の先生が生徒に暴力をふるうと「体罰」になるのですか? 仙台市で中学2年生の男子生徒が2人の先生から『口に粘着テープを貼られるなどの体罰を受けていたというニュースを見て疑問に思いました。同じ暴力なのに親と先生で言い方が変わるということは、そこに何か違いがあるのですか?
~中略~誰かこの違いを教えて下さい。
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虐待 ~ 残酷にあつかって苦しませること、相手をひややかにあつかうこと
体罰 ~ からだに苦しみをあたえる刑罰
躾 ~ 礼儀、作法をしこむこと
刑罰 → 国家が罪をおかした者にくわえる制裁
制裁 → 道徳や決まりなどにそむいた者にくわえる罰、罰をくわえること
※三省堂 国語辞典 第二版
辞書で調べると、虐待と体罰と躾は違うことがわかります。
・「虐待」は、暴力だけではなく、育児放棄、閉じ込めるなどの【扱い】も含まれています。
・「体罰」は、刑罰なので犯罪者に対して行うことです。『懲役5年』の代わりに「百たたき」 ということだと思います。
・「躾」は、礼儀作法をしこむこと(教えること)なので、叩いたり蹴ったり正座させる必要はありません。言葉で教えれば十分です。
本来、この3つは違うにもかかわらず、現代ではこれらは混同されて
先生の虐待は体罰
先生=教師=学問、教養を教える人
その集団で地位が高い者が罰を与えることになります。教師は地位が高いとされます。「教師の言うことを聞かないとか、学校のルール(校則)に違反した人に罰を与える」ので『体罰』と言う表現になったと思います。ただ、体罰は刑罰なので、国家のみが犯罪者に与えることが許されていたと思います。現在では死刑以外の体罰はないでしょう。
親の虐待は躾と言う言い訳
親が虐待した時は「躾」のつもりだっと言います。ただし礼儀作法を教える為に叩いたり蹴ったりする必要はありません。
「体罰」、「躾」と言えば許されると思っている
虐待しても【体罰】と言えば、『悪いことをした人に罰を与えただけです。』というような言い訳が含まれているのでしょう。
誰がみても、体罰は暴力で虐待ですし、躾の多くも虐待です。記事中の先生が行ったのは虐待ですし殺人です。
ところで、上の記事が朝日新聞にでてる訳ですが、これから朝日新聞は体罰を虐待として報道するのでしょうか?? 投書を紹介しただけで、なんの責任もないし何も変わらないのでしょうか?きっと変わらないんでしょう。。。
お役に立てたら幸いです。